「真贋を問う」⑩

「日本はまもなく財政破たんする」。いまや国民にとっては常套句にさえなっていますが、これに異を唱える経済学者もいます。その説に従えば、過激にも「それは破たんを疑わない“日本人がバカ”だからであり、これを先導する経済学者や財務省にだまされているためだ」と、いうのです。

“バカ卒業”をめざす

本シリーズの10回目に登場するのはそんな異端の経済学者のひとりが三橋貴明さんです。「財政破たんを前提とした緊縮財政を現政権が続けることこそが日本の財政崩壊を招くものだ」と警鐘を鳴らしています。難しい経済問題ですが、管理人は三橋さんの主張に傾きつつあり、まさに“バカ卒業”を目指します。

国の借金は1000兆円超に

日本の財政破綻のシナリオをかんたんにまとめると次のようになります。現在、国の借金は1000兆円を超えており、増え続ける利子の他に、財政赤字によってここ2、3年は毎年40兆円ほどが積み上がっています。少子高齢化がさらに進むことで、かんたんには税収が上がることも考えられません。

いずれ国家財政は破綻か

このままではいずれ間違いなく国の借金である日本国債は信用を失うか、円の価値が失墜してハイパーインフレを招きいずれにしても国家財政は破綻するーというものです。「2025年問題」はそんな財政事情のなかで訪れる超高齢化社会で予測される悲惨ともいえる現実を問題提起したものです。

しかし三橋さんによれば「日本に財政問題は存在しない」と断言します。

デフォルトのリスクはない

国債はその大半が円建てであり、さらにその半分を保有しているのが、日本政府の子会社である日銀です。子会社が保有する「自国通貨建て国債」については、デフォルトのリスクを考える必要がありません。IMFにしても、中央銀行が保有する自国通貨建て国債については「デフォルトリスクをゼロにする」べきと定義しています。これは当たり前の単なる事実です。

「いや、日銀が持っている国債にしても、借金は借金だ!」と思う人には、

政府が無期限無利子国債を発行し、日銀が所有する国債と交換してしまえば済む話です。無期限無利子国債の場合、現金紙幣と同じであるため、日本政府の負債は名目的にも消滅します。日本の政府の負債問題など、その程度の話に過ぎないのです。「その程度の話」に過ぎない日本政府の負債を問題視し、「我が国は財政破綻する!」などと叫び、懸命に緊縮財政に勤しんでいるのが財務省であり、政治家たちなのです。

結局、価値観や感情論ではなく、単なる事実として「日本に財政問題などない」という情報を、国民の多くが共有しない限り、プライマリーバランス目標や、財政破綻論は消滅しないーのです。ことは財務省や政治家ではなく、「日本国民の問題」のようです

「2025問題」も雲散霧消

「なーんだ、そんなことだったのか」。三橋さんいわく、「この程度のこと」が、日本国民(管理人もその一人だった)には理解ができないのです。バカな国民とその国民に選ばれた政治家。これが理解できれば「2025問題」など雲散霧消しそうです。

引用、参考の記事

新「経世済民」【三橋貴明】日本国民の問題

三橋貴明さん 作家・経済評論家。中小企業診断士。1994年、東京都立大学(現:首都大学東京)経済学部卒業。外資系IT企業ノーテルをはじめNEC、日本IBMなど を経て2008年に中小企業診断士として独立、三橋貴明診断士事務所を設立した。現在は、経済評論家、作家としても活躍中。

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