「金の切れ目が縁の切れ目」のたとえがあります。財政の破たんが叫ばれて久しい日本では、これまでなんとかそれを顕在化させることなく、やりくってきましたが、いよいよ「その時」が迫ってきました。それが「2025年問題」です。

長寿はオメデタイが・・・

この年に起きることは、いわゆる「団塊の世代」といわれる人たちが全員75歳以上の後期高齢者なるという事実です。長寿はオメデタイことですが、一方でそれは国に大きな財政負担を強いることです。

国民の負担が大幅アップ

団塊の世代とは1947年から1949年に生まれた約800万人で現在約640万人(平成29年)。国民一人当たりの医療費は年間30万円ですが、後期高齢者になるとこれが90万円以上にハネ上がります。

2025年には約150兆円に

国の試算では医療費を含めた社会保障給付費は2014年で約112兆円、これが2025年には約150兆円、およそ40兆円のアップです。これを負担するのが税と社会保険料です。もちろん国民の負担になります。

だれも想像できない社会に

超高齢社会の日本ではこれ以上の経済成長は望めず、増税の余地は限られています。また社会保険料を中心になって収める働く世代は年々減少、しかもバブル期の余波もあり非正規雇用者の割合が増えており先細りは歴然です。

どうなる医療や年金

いずれにしても医療や年金などの社会保障制度は2025年には根底から変貌しているはずです。その具体的な姿を想像する社会学者はいません。想像するのも恐ろしい、とんでもないことになるのは確実です。

医療難民、介護難民 あたり前?

2025年は急に明日やってくるわけではありませんが、これから頻繁にテレビやネットで話題になってくるでしょう。「医療難民」「介護難民」は当たり前のフレーズです。そして気が付いたとき、国は国民に対してとんでもないことを言い始める日がやってくるのではないでしょうか。

医療費の増加は過去最高

さて厚生労働省がまとめた最新の「平成29年度医療費の動向」によると、平成29年度の医療費は42.2兆円となり、前年比で約0.9兆円の増加で過去最高となりました。国民1人あたりの費用も、8千円増の33万3千円で過去最高です。

国の予算の4割が医療費

前年比0.95兆円の増加であり、その割合は、75歳未満が0.23兆円、75歳以上が0.68兆円です。国の基本的な予算規模を示す一般会計総額は、2018年は97兆7128億円。つまり医療費の42.2兆円という額は、国の予算の4割を超えているということになります。

増加の主因、後期高齢者の医療費

増加の主な要因は、75歳以上の後期高齢者の医療費が伸びです。75歳以上の費用は前年度から6800億円増の16兆円で、全体の増加分の7割超を占めます。3年前と比較すると1兆5千億円増えており、国民1人あたりで比較しても75歳未満の22万1千円に対し、75歳以上は94万2千円と4倍以上の金額なのです。厚労省の担当者は「高齢化や医療の高度化を要因とした増加傾向は、しばらく続く」とみています。